自立と依存の関係
2024.12.09.
先日、子供の高校の授業参観に行ってきたところ、現代国語を参観する事が出来ました。
とても良い内容の授業だったので感心しながら帰宅しました。
その日の議題は、「自立状態」の反対語は何?でした。
私だけでなく多くの人が「依存」でしょ。って思いますよね。
辞書には、
自立の意味は、「他の援助や支配を受けず、自分の力で判断したり身を立てたりすること」
依存の意味は「他のものをたよりとして存在すること」
と説明書きがあります。
さて、この授業の中で生徒達が出した答えは、「絶対依存」でした。
「〇〇しか頼らない」といった状態を表現する言葉として「絶対依存」という言葉を使うようです。
例えば、足が不自由な人にとっては、エレベーターでの昇降しか頼る事が出来ません。震災などで停電が発生した時、自力で昇降する事が困難となり、自分は自立していないと感じてしまいます。エレベーターへの絶対依存という事です。
一方、足が悪くない人はエレベーターに頼らずに、階段を利用して昇降が可能です。つまり、エレベーターと階段という依存先が複数あるのです。
つまり、人は何かに頼らないと生きていけなくて、頼る先が複数あると、人は自立していると感じる事ができるのです。
上記の内容は、熊谷晋一郎さんのお話からです。
熊谷 晋一郎(くまがや しんいちろう、1977年(昭和52年)生まれ )は、日本の医師、科学者。専門は、小児科学、当事者研究。(Wikipediaより)
「脳性まひです。電動車いすに乗っています。小児科医です。『リハビリの夜』(医学書院)という本を書きました。当事者研究に興味を持っています。」(Xより)
そういえば、自分も会社に入社したばかりの頃や、新たに配属先が変わった時など、
「まだまだ自力は仕事が出来ないな。」と感じる事が多かった気がします。
それはきっと、誰に聞けば良いのか、どの資料を頼りにすれば良いのかなど、依存先が不明だったから不安に感じていたのだなと理解しました。
それが段々と、「これは○○さんに聞けば解決しそう。」「マニュアルのこの辺りに書いてあったはず。」「ネットで調べれば書いてある。」など頼れる先があると理解してからは、安心感を持つ事ができました。
「いつもチームの人を頼っていて…」と思う事もありましたが、依存先を増やすことは自立への道と思ったら、GENのチームで協力する体制は、なんて素敵なんだろうと思いました。社員一人一人が自立して働くために、それぞれが依存し合う、それはチームで助けあう事。
これからも、私は誰かを頼り、そして誰かに頼ってもらえるような働き方をしたいと思います。
K.N.